脱中国依存!訪日インバウンドでも対象国(顧客)の分散が必要だ

コロナウイルスの広がりにより、世界中で経済的な悪影響が示唆されています。

日本では特に観光業で受ける影響が大きく、国連によれば2020年1〜3月までの3ヶ月で日本の観光産業は1400億円程度の経済的損失が見込まれるとのことです。

【参考】日本の観光産業 約1400億円の損失と予測 国連の専門機関(NHK NEWS WEB)

 

中国からの観光客激減が日本以外の国々に与える影響も甚大で、日本だけではなくタイやベトナムなどでも観光産業が大打撃を受けそうです。

【参考】観光部門の損害額は77億USDも、新型コロナ感染拡大で(VIET JO)

【参考】新型肺炎 東南アジア苦境 タイ観光地、収入痛手(東京新聞)

 

今後ウイルスがさらに蔓延することで、中国人だけではなく世界的に旅行客が低減していく可能性もあるでしょう。

そのため『世界的に観光客激減』という流れはもはや避けられないのかもしれません。

ただ、現時点で強く東アジア(主として中国語圏)依存からの脱却…別の言い方をすれば『売上構成比率』を考える必要性を感じましたのでまとめておきます。

 

企業向けのB2Bビジネスでは一社依存はリスクと見なされる

本題に入る前に少しB2Bについて触れます。

B2B(Business to Business)とは消費者相手の商売ではなく、事業者同士での商売のことです。

B2Bでは消費者向けの商売以上に顧客一社一社との関係性が重要になり、取引期間が長期になる場合も多いです。また取扱高も大きくなる傾向にあります。

そのため大手企業一社の売上高比率が高くなることも珍しくありません。

 

ただ、B2Bの領域では売上高が一社に依存してしまう状況は「リスク」と見なします。

『一社への依存度は〇〇%まで下げるべき』という数値は業種や企業規模、その会社の方針によって異なるでしょうが、売上構成比の1/3以上を一社が占める状況を健全と考える企業はほとんどないでしょう。

 

変化の激しいこの時代では、特に売り上げ比率分散を重視する傾向が強まっているようにも感じます。

 

韓国や中国が示した、インバウンドとB2Bの共通項

日本のインバウンド市場に話を戻します。

下記はJNTOの推計値を元に、2019年1月~12月の入国者数を国別比率でグラフ化したものです。

入国者数を見ると中国の構成比が30%超あります。

以降4位までは韓国、台湾、香港、と東アジア勢だけで実に70.1%を構成しています。

 

次に消費額を見てみましょう。

消費額においては中国が36.8%を締めています。こちらも4位までは東アジア勢が占有しており、全体消費額の64.2%を構成しています。

あらためて眺めてみると、実に訪日市場の3割超を中国一国に、約7割を東アジアだけに依存していることがわかります。

そして昨今のコロナウィルスによる大打撃…。

法人取引でいえば『大得意様』の中国からの観光客が激減したことで、厳しい状況に置かれている観光関連業の方も少なくないでしょう。

観光業は個人が相手になることが多いのでなかなか見えにくいのですが、一国(≒一顧客)への依存がリスクとなることはB2Bと同じように感じます。

 

東アジアだけではなく、他エリアへも分散を

中国の人口を考えるとまだまだ成長の余地があり、今後も日本にとって重要な訪日市場となることはほぼ間違いないでしょう。

ただ、今回のような想定外の状況が起こることも踏まえ、他国へリスクヘッジをしておくことも必要でしょう。

 

方針は大きく2つ考えられます。

 

1つは経済力のある欧米圏。特に米国が魅力的でしょう。

2019年には推計で172万人が米国より訪れていますが、総人口約3.3億人の規模感を考えるとまだ伸びしろがあります。

 

もう1つは東アジアの次に近く、経済成長が期待される東南アジア圏

物理的にも心理的にも日本との距離が近く、経済成長に伴い訪日客数の伸びが期待されます。

 

直近ではタイが130万人以上の訪日客数を記録しており、今後東アジアに続くマーケットとして期待されています。

その後はどこの国が伸びるかは未知数ですが、人口約2.7億人を誇るインドネシアが重要マーケットになる可能性は高いでしょう。

タイで刈り取りを行いつつ、ぜひインドネシアへの種まきもご検討ください。

ソーシャルメディアでの情報発信などは比較的簡単に実施できるので、早期から着手しておいてもよいでしょう。

その際はお気軽に当社へご相談ください。

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