インドネシアでマーケティングを検討する場合、SNSの活用は外すことはできません。
本記事ではdatareportalが発行しているDIGITAL INDONESIAのレポートを元に、現地の肌感覚を少しだけ交えてインドネシアのSNS(ソーシャルメディア)利用状況をまとめています。
記事の執筆に際してはDIGITAL 2024: INDONESIAを参照しています。
Contents
インドネシアのインターネット利用者数
2024年1月の時点で、インドネシアのインターネットユーザーは1.85億人、人口カバー率は66.5%となっています。 ただ、こちらのデータには注意が必要です。
というのも、昨年の同データではインターネットユーザーは2.13億人、普及率77%となっていたので数値が減っています。
今回参照しているDIGITAL INDONESIA2024では「インターネット利用者数のデータが実際の値より小さくなる可能性」も記載されています。そこで別のデータも参照してみましょう。
インドネシアインターネットサービスプロバイダー協会(以降APJIIと記載)が2023年12月~2024年1月に実施した調査によれば、2024年2月の発表時点でインドネシアのインターネットユーザーは約2.2億人(2億2,156万)で普及率は79.5%に達したとのことです。
参考:APJII Jumlah Pengguna Internet Indonesia Tembus 221 Juta Orang
APJIIの数値とDIGITAL INDONESIA2023年のデータは整合性がありそうです。
2024年のインドネシアのインターネット利用者に関してはAPJII発表の「約2.2億人(2億2,156万)で普及率は79.5%」の信頼性が高そうです。
インドネシアの1日あたりインターネットとSNS利用時間
インターネットの利用時間は1日あたり7時間38分。そのうちソーシャルメディア利用は3時間11分。
昨年よりも、ともに数値は微減していますがほぼ変わりません。
相変わらずご飯とシャワーの時間以外は仕事時間も含めてほぼインターネットを利用している人々の姿が想像できます。
インターネットアクセスで利用するデバイス
98.9%が携帯電話からインターネットを利用します。ラップトップを利用する人は56.8%です。
インドネシアのSNSの利用者数
2024年1月時点でのインドネシアのSNSユーザーは1.39億人です。
昨年の同データでは1.67億人となっていましたが、DIGITAL 2024: INDONESIAではレポート内で明確に「2024年よりSNSについてはデータ取得方法を変えた」と明記されています。
そのためこのまま進めます。
補足ですが、レポート内のコメントによれば2023年から2024年にかけて、インドネシアのSNSユーザー数に大きな変化はないようです。
インドネシアで最も使われているSNS
こちらは各プラットフォームを毎月利用する16歳から64歳のインターネットユーザーの割合を示したものです。
90.9%がWhatsappを利用しており、その後にInstagram(85.3%)とFacebook(81.6%)が並びます。少し差を開けてTikTok(73.5%)が並びます(※)。
※こちらの調査ではYoutubeは選択肢に入っていません。Youtubeが入っていないのは利用率が少ないからではありませんので、ご注意ください。
利用率ではなく利用時間を見ると、以下のようにTikTok(1か月平均で38時間26分)とYoutube(31時間28分)が上位に躍り出ます。コンテンツの中毒性の高さがうかがえる数値です。
セッション数を見てみると、以下のようにWhatapp(1か月平均で1,347.8回)と群を抜きます。日々のコミュニケーションで多用されるためです。
SNSごとの利用者規模感(広告リーチ数)
各SNSより利用者数データは公表されていないため、本レポートでは広告のリーチ数を元にSNS利用者数の規模感を示しています。
レポートを元に、「プラットフォーム別の広告のリーチ数を表にまとめたもの」がこちらです(スマートフォンの方はスライドしてご覧ください)。
SNS名 | 広告最大リーチ数 | 18歳以上の人口カバー率 | 18歳以上男性の人口カバー率 | 18歳以上女性の人口カバー率 |
1億1,760万 | 60% | 49.4% | 68.8% | |
Youtube | 1億3,900万 | 54.4% | 50.9% | 57.9% |
1億90万 | 42.2% | 45.9% | 38.5% | |
TikTok | 1億2,680万 | 64.8% | 60.2% | 69.4% |
また、線での推移をみるために「広告リーチ数の前年比、前四半期比を抽出してまとめたもの」がこちらです(スマートフォンの方はスライドしてご覧ください)。
SNS名 | 前四半期比 | 前年比 |
13.8%減(1,900万人減) | 1.9%減(230万人減) | |
Youtube | 変化なし | 変化なし |
3.7%減(390万人減) | 13.2%増(1,200万人増) | |
TikTok | 19.1%増(2,000万人増) | 15.4%増(1,700万人増) |
DIGITAL INDONESIA2024内でも言及されていますが、こちらの数値はあくまで広告リーチ数を元にしたものであり、利用者数のデータではありません。
また、プラットフォームの広告システムを通じて出力されるデータであり、その計算方式はプラットフォームごとに異なる可能性もあります。
そのため、あくまでも参考程度にとどめておいた方が良いでしょう。
とはいえ、ざっくりとした規模感を図るデータとしてはある程度参考になるでしょう。
最後に
長くなりましたが、インドネシアのインターネット、及びSNSに関する情報をアップデートいたしました。レポートの元データではここに掲載した以外のデータも多数含まれています。お時間のある方はぜひご覧になってみてください。
さて、インドネシアのSNSに関して様々なデータが飛び出しましたが、現地肌感を踏まえて述べると現在重要なのはYoutube、Instagram、そしてTikTokです。
ただ、インドネシアでSNSをマーケティングで活用する際には「利用者が多いから」という理由だけではなく、「目的」や「発信情報と利用者層の相性」を見極めることが重要です。
当社ではインドネシアに向けたSNS展開のサポートもご提供していますので、SNSの活用を検討されている方はお気軽にご相談ください。
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