ローカライズの甘い罠

飲食事業については中心となる商材が固まり、商品の最終調整に入っています。

現在まで二度の試食会を通じ、約30名の現地ターゲットの方々から貴重なご意見・アドバイスをいただきました!

soy sauce etc

いつの間にか調味料も増えました

 

基本的に皆さんから、

・おいしい!
・この商品について、人に伝えたい(多少の話題性はある)

とご回答いただいており、そこそこの手応えを感じています。

ただ、課題点も明確になっています。

それは「いくらだったら買っても良いか?」という質問に対して、
我々が想定している売価を100%とするとどうしても60~70%に留まってしまう
こと。

・できたてではなく、作り置きした商材を提供してしまっている(調理後に企業のオフィスに持ち込んでいるので味は多少劣化している)

・製品プレゼンテーションが無いので、プレミアム感が伝わらない(パッケージも店構えも何もない状態で製品with紙皿で進めている)

という原因も考えられますが、上記は楽観的な考察。
もう少し悲観的に考えてみます。

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・ローカライズにフォーカスしすぎて、現地製品と同じカテゴリーに入ってしまっている(同化しすぎ)

あると思います。
同化しすぎてローカル食を食べるときと同じ心理的財布しか開いていない。

少しローカライズについて考えを補足。

日本料理は確かにすべて美味しいですし、とてもユニークで強力なコンテンツだと思います。
ただ、超高級路線ではなくマスターゲットを狙う場合はそれでもローカライズが必須だと考えています。

超高級路線の場合は、「この味が美味しい」「これが本物の●●よね~!」と、ある程度知っている層が顧客になるので、
絶対的な日本の味、をそのまま強気で提供しても受け入れられる可能性が高いと思います。

高級フレンチとか、料亭、とか。
意外ですがラーメン屋の山頭火も上記の方針です。

先日ジャカルタ市内で食べたら、日本と完全に同じスープの味。
さらにジャカルタのと真ん中でチャーシューは「豚肉」というゼロローカライズポリシー。
この味がラーメンなんだよ!という旭川店主の顔が浮かびます。北海道の誇り!

ただし、サービスチャージが18%。さらに消費税が10%。
ラーメン一杯で1000円を超えます。
インドネシア人にとってはラーメンの最高峰価格かと。
(超高級モールに入っているので、それでも客は来る)

我々が知っている昼ごはんのラーメン、というよりは高級食に位置するかと思います。

 

 

一方で、ある程度マスを狙う場合は、

・そもそも海外に行ったことが無い人
・インドネシア国内で味覚が完結している人

が対象となるため彼らの日常に少し寄せなければなりません。
例えば、寿司とか焼肉、の名前は知っているけどオリジナルを食べたことが無い人、といったところでしょうか。
そして我々がいきなり高級モールに入ることは不可能なので、必然的にターゲットはここになります。

単価もそこまで上げられないので、収益を維持するためには日常的に食べてもらい、顧客の母数とリピート率を上げなければなりません。
そして、日常的に食べてもらうためには、一時的な話題性だけではなく、彼らの日常生活の中で「美味しい」と感じてもらわなければならない。

だからマスを狙う場合はローカライズが必須だと考えています。

ただ、ローカライズしすぎると何者でもなくなってしまう。
現地食と同じカテゴリに入ってしまうので、お財布からは現地食レベルの予算しか出てこない。
さらに、最終的にはやっぱ現地食のほうが美味いよね!となるリスクも高まる。

我々の商材も、現地食を研究しすぎてローカライズの罠にかかりかけているかもしれません。
ここで敢えてレシピを振り返り、「インドネシアの料理には含まれない調理工程」を盛り込みなおしてみたいと思っています。

もちろん、
・製品特徴をしっかりと整理し
・丁寧にやや高Price(あくまで一般的な現地食と比較して・・決して高級路線ではありません)の理由を定義し
・しっかりと伝えていく(ある種のeducation)
というコミュニケーションの力に頼ることでPriceの上限は多少上がるのでしょうが、製品自体が強いに越したことは無い。

・製品自体にしっかりと差別化要素がある
・体験前に差別化要素がわかりやすく伝わっている
・上記を体感値として食べたときに感じられる

コミュニケーションの力だけではなく、製品の力も存分に高めた上で勝負したいと思っています。

目指せ「リーズナブルな価格で食べられる、きちんとした日本食。」ポジション。