インドネシアの株式市場(2014年12月)

インドネシアの株式市場について

安定した経済成長、巨大な人口と潜在的内需、イスラム教、などインドネシアを取り巻くキーワードはあるものの、
実際にどのような企業が存在しているのかはなかなか見えにくい部分かと思います。

先日、社内で株式市場についてまとめる機会がありました。
今回はその中でも時価総額ランキングTOP10の会社をご紹介します。

もちろんTOP10企業がインドネシアのすべてではないですが、
どのような産業が強いのか?を知る入口になれば幸いです。

まずは証券取引所について。

インドネシア証券取引所:IDX(Indonesia Sotck Exchange)
※インドネシア語ではBursa Efek Indonesia
・インドネシア全体のPER:17.7倍/PBR:3.63倍(2014年10月現在)
※先進国(PER :16.8倍/PBR:2.2倍)、新興国(PER :13.7倍/PBR:1.8倍)
PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)ともに先進国平均や新興国平均より高く、市場の期待度は高そうです。

 

ジャカルタ総合指数推移

上記のジャカルタ総合指数推移をみるとアジア2008年の世界的な金融危機からの回復も早く、2013年以降の伸び率も順調です。
※ジャカルタ総合指数:インドネシア証券取引所に上場される全銘柄の調整時価総額加重平均指数。
(基準日1982/8/10=100)

それでは時価総額TOP10を見てみましょう。

インドネシア時価総額ランキング20141210

時価総額はインドネシアルピア(IDR)表示ですが、ざっくり1/100すれば日本円になります。
1位のバンク・セントラル・アジアは時価総額約3兆2,790億円、日本の時価総額ランキング20位~30位辺りの企業
(ブリヂストンや富士重工業など)と同程度です。
店舗網は巨大で、また幅広い業種への分散融資を行っており、健全な経営を行っています。

1・5・6・10位と銀行がTOP10に4行ランクインしています。
以前このブログでも紹介しましたが、インドネシアでは車を持つことがステータスです。
しかし、車やバイクを現金で購入できる層は限られています。
その為、多くの人は銀行のローンを利用します。
条件によって変動はありますが、利率は16%などとても高レートのローンです。
また、企業融資でも需要が供給を上回っており貸手市場になっています。
その為、インドネシアで時価総額50億ドルを超える大手銀行の株主資本利益率(ROE)は23%で、
同規模の米国の銀行(9%)に比べると倍以上となっています。

いい商売ですね(笑)

2位のサンプルナは大手たばこ会社。不動産も手がけており、我々も利用しているオフィスは
サンプルナ・ストラテジック・スクウェアと呼ばれ、2棟のタワーがあります。
洋風の宮殿を模して造られたそうで、最上階にはオーナーのサンプルナファミリーが住んでいます。

3位のアストラ・インターナショナルは自動車メーカー最大手。自動車及び二輪車の組立/販売を行っています。
トヨタやホンダなど日本メーカーの現地主要パートナーでもあり、市場シェアは5割を超えています。
ちなみにインドネシアでの日本車の市場シェアは95%、二輪車のシェアは97%と日本よりも高いです。
古くから日本企業が進出しており、街で見かける車やバイクは殆どが日本メーカーです。
また日本と同様にインドネシアも左側通行です。

4位のテレコムカシ・インドネシアはインドネシア通信サービスの最大手です。私も携帯電話のSIMは
傘下のテレコムセルを利用しています。モバイルの普及が今後拡大していく事を鑑みると
今後も安定的に成長が見込まれる企業でしょう。

7位のユニリーバ・インドネシアは皆様ご存じ、ユニリーバの子会社で、様々な消費財を提供しています。

インドネシアは元オランダ領です。
ユニリーバはオランダ発祥企業(正確にはオランダ&イギリス)、ということで
インドネシアには早くから進出していたようです。
当初は生産地としての位置づけだったようですが、
昨今の内需増大を背景に着々と利益を伸ばしているようです。

8位のプルサハーン・ガス・ヌガラは天然ガス会社。市場シェアは約80%です。
主要輸出品目上位が石炭・ガス・パーム油など資源輸出国家であり、上位に位置するのは当然かもしれません。
また、先日のブログでも書きましたが、ジョコウィ政権は「海洋国家インドネシア構想」を提唱し、
現在石油からガスや石炭資源への転換を図っています。引続き堅調な企業であると言えます。

ただ、インドネシアを俯瞰すると、この国は内需国家で、貿易依存度は42.65%と低いです。
(世界165位、出典:UNCTAD)
旺盛な内需のため輸入は増加していますが、天然資源は内需利用が進み、原油の輸出余力はほぼ消失しています。
資源以外に輸出品目を多様化することが今後重要になってくるでしょう。

9位のグダン・ガラムは皆様も一度は見たことがあると思いますが、赤いパッケージの
Garamというタバコの会社です。
火をつけると甘い香が漂うあの「ガラム」です。日本でも売られていますね。

以上、時価総額上位の企業紹介でした。タバコ会社が2社も上位に入っているのもお国柄でしょうか。
(インドネシア男性の喫煙率は世界1位で、タバコ消費量も世界第5位です)

上記の企業以外にも筆者に余裕があれば購入してみたい銘柄がいくつかありました。
ボラティリティリスクの高さやまだまだ透明性に難がある点などを考慮すると慎重になってしまいますが、
せっかくジャカルタに住んでいるので、そのうち(少額の)株式投資にもチャレンジしてみたいですね。
一方日本ですが11月に東証一部時価総額が名目GDPを超えました。これは、注意が必要ですね。
遠くから見守りたいと思います。

※ちなみにこの記事は、インドネシアの株式市場の紹介なので、投資勧誘等ではありません。。。念の為。。。