訪日インバウンド市場といえば東アジアに注目が集まりがちですが、第二の市場として東南アジアへの注目も高まっています。
ASEANの中では年間訪日数100万人が見えている「タイ」が頭一つ抜けている印象ですが、インドネシアはどうでしょうか?
結論から書くと、インドネシアは訪日インバウンド市場としてはねらい目であり、先行投資をかけていく価値があります。
インドネシアの中で感じる所感も含めてまとめてみます。
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インドネシアからの訪日観光客数は毎年安定して増加
JNTOから発表されているデータによれば、2017年のインドネシア人訪日外客数は35万人でした。
東南アジアの中ではタイが約100万人、その後をマレーシア、フィリピン、シンガポールが40万人強で追いかけ、次がインドネシアの35万人となっています。
東南アジア各国が毎年2桁%ずつ訪日数を伸ばしていますが、特にインドネシアはここ3年で毎年約30%と安定した成長を見せています。
インドネシアの観光インバウンド市場としての魅力
現段階の訪日客数だけ見ると特筆しがたいインドネシアですが、訪日インバウンドの市場としての可能性はあるのでしょうか?
訪日数だけでは見えてこない部分を考えるとインドネシアの訪日インバウンド市場としての魅力が見えてきます。
圧倒的に多い人口母数
インドネシアを語る時に外せないのは圧倒的なその人口母数です。世界第4位の人口となる2.4億人を国内に抱えています。
これはタイ(約6800万人)、マレーシア(約3000万人)、フィリピン(約1億人)の3国を足した人口(約2億人)をも超える数です。
ASEANが全体的に同じように成長を遂げた場合、他国が頭打ちになる中でインドネシアだけ訪日客数を伸ばし続ける可能性があるかもしれません。
インドネシア人口の1%だけでも250万人です。
将来は現在の中国のように「1年で数百万人が訪日する」という可能性があります。
親日派×若年層が多い
戦争時代のこともあり地域や年代によっては一概には言えませんが、都市部の若い世代だけ見ればインドネシアには親日の人達がとても多く感じます。
若い方からの支持というのがポイントです。
インドネシアは若年層比率が非常に高く、今後この若い世代が長く国を支えていく柱となっていきます。
国の中心となる世代にアプローチしやすいというのは、日本にとっては好機以外の何者でもありません。
自然/スピリチュアル志向
インドネシアの人たちは自然やスピリチュアルなものが好きです。
もちろん最初の旅行では「東京」や「大阪」へ訪れる人がほとんどですが、リピート層となれば話が変わります。
リピート層の話を聞いてみると2回目以降は富士周辺の河口湖や、岐阜県の白川郷を訪れるなど美しい自然を求めている人も少なくありません。
これは日本の地方が持っている魅力と非常に合致する話だと感じます。
日本の地方には東京や大阪にはない自然資産がたくさん眠っています。
打ち出し方によってはインドネシアの人たちにとても魅力的なコンテンツとして映る可能性があります。
ブルーオーシャンを狙うならインドネシアはねらい目
ジャカルタ市内ではよく「トラベルフェア」という航空券販売イベントが開催されますが、いつも日本ブースは大賑わいです。ここ数年は安定した人気を維持しており、勢いと伸びしろはまだまだあります。
一方で、インドネシア国内での「日本観光訴求」はまだまだブルーオーシャンです。
理由はシンプルで、まだそこまで本腰を入れてプロモーションをしている日本の地方や団体が少ないからです。
「訪日プロモーション」となると様々な国へのアプローチが必要で、優先順位をつけなければなりません。担当者としてはやはり目の前の「中国」「韓国」「台湾」に続き「タイ」に目が行くのは自然なことです。
ただ、そのような状況だからこそ逆にインドネシアに先手を打っておくという戦略もありではないでしょうか。
実際にすでにいくつかの県はインドネシアで少しずつPR活動を展開しています。
今の段階で観光地としてのイメージを獲得できれば長く恩恵を受けられる、と判断してのことだと思います。
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